NHK・Eテレで、映画「ひろしま」を見て

 昨晩は夜更かしをしてこの映画を見ていた。

 NHKのETV特集で、この映画について知ったのだが、ユーチューブでその番組と、映画について端的に説明しているよい動画があった。
https://www.youtube.com/watch?v=UwnaJtPuP1g

 これは、1953年に作られた映画で、原爆投下から8年後だ。
 ちょうど、東日本大震災の津波を体験した人達が今年その映画を作っているような物で、何十年もたってから空想やCGで作っているような作品とは全く違う。

 この映画は、東西冷戦の真っただ中、原爆使用も案として浮上した朝鮮戦争が停戦したばかりの時期に作られた物で、当時の日本の保守勢力回帰の中で、「反米的」と配給が中止され、多くの人々に知られる事の無い映画となってしまった。私は映画を見て、上記のユーチューブ動画でアメリカの大手メディア会社のプロデユーサーが語っているように、「これは、反戦映画であり、反米映画とは思わない、当時の時代そう思われた事は理解できるが、原爆を投下する決断が正しかったか間違っていたか、ではなく、その結果がどうであったか知る事は別に反米では無いでしょう。この映画を配信できる事を誇りに思う」と言っていた言葉の通りだと思った。

 被曝シーンの真柏性だけでなく、当時の子供や人々の様子がマンガ「はだしのゲン」の内容と重なったりもして、あらためて両方の作品の真実味を感じた。
 何と言っても、これに協力した当時の広島の人や日本の人々のすばらしさを感じた。原爆の被害にただ打ちのめされているだけでなく、また単に復讐に燃え、こちらも核武装などと考える方向でなく、このような芸術的な映画に作り上げ、反戦の気持ちを人々や世界に訴えた当時の日本の庶民や映画人を本当に誇りに思えた。出演する子供たちの被曝者の演技の本気度も素晴らしいし、衣装や舞台装置なども良く再現している。また当時の日本の俳優たちも内面的な美しさを感じる。
オリバー・ストーン監督が、ETV特集で,この映画が「詩的でもある」と言っていた言葉もあったが、白黒の画面で返ってそういった効果もあるかもしれない。

 アマゾンを見ると、この映画のDVDが販売もされていて、カスタマレビューを見ると、リメークされた原爆資料館を見る前にこの映画を見て、その後、原爆資料館を見ると良い、と書いてあったが、先日テレビで資料館を見ただけだが遺品や被爆者自身が描いた絵などもあり、この映画とあいまって原爆の被害を強くイメージする事が出来るかも、という気がした。
私は、まだ広島の原爆資料館へ行った事が無いので、行ってみたくなった。行く前にはもう一度この映画も見てから。