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zoom RSS サピエンス全史を読む

<<   作成日時 : 2017/01/31 09:14   >>

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 本の帯にもあるようにNHKのクローズアップ現代で池上彰が推薦していたので、アマゾンのカスタマレビューを見てみると、「翻訳が良くて一般人でも物語を読むように読める」と書いてあったので迷わず注文してみた。
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 作者はユヴァル・ノア・ハラリという40歳くらいのイスラエル人歴史学者で現在ヘブライ大学で歴史学を教えているという。

 私は、テレビで登山やトレッキングの番組を良く見るのだが、登山者の視点からの映像だけでなく、ドローンで上空から登山者のいる場所などを俯瞰して写すことが最近多く、登山者のいる場所がどんな所か、ああ、こんな感じなのだったのかと、はっきり分かる事が多い。
 この本は、歴史学とか人類学の視点からだけ書かれている今までのいわゆる『人間の歴史』といったものにないより違った高い視点からホモ・サピエンスの歴史について知る事が出来る気がした。
 本当に、物語を読むような感じで興味深く読むことができた。

 どんな本なのかは私があらすじを書くより、
本の裏表紙に書いてある本の紹介の言葉を写すと、(上巻の方) 

『アフリカでほそぼそと暮らしていたホモ・サピエンスが、
 食物連鎖の頂点に立ち、文明を築いたのはなぜか。
 その答えを解くカギは「虚構」にある。
 我々が当たり前のように信じている国家や国民、企業や法律、
 さらには人権や平等といった考えまでもが虚構であり、
虚構こそが見知らぬ人同士が協力することを可能にしたのだ。
やがて人類は農耕を始めたが、農業革命は狩猟採集社会よりも
過酷な生活を人類に強いた、史上最大の詐欺だった。
そして歴史は統一へと向かう。その原動力の一つが、究極の虚構であり、
最も効率的な相互信頼の制度である貨幣だった。
なぜ我々はこのような世界に生きていくのかを読み解く、
記念碑的名著!』

下巻の裏表紙の言葉
『近代に至って、なぜ文明は爆発的な進歩を遂げ、
 ヨーロッパは世界の覇権を握ったのか?
 その答えは「帝国、科学、資本」のフィードバック・ループにあった。
 帝国に支援された科学技術の発展にともなって、
 「未来は現在より豊かになる」という、将来への信頼が生まれ、
 起業や投資を加速させる「拡大するパイ」という、
 資本主義の魔法がもたらされたのだ。
 そして今、ホモ・サピエンスは何を望み、テクノロジーはあなたを
 どのような世界に連れて行くのだろうか?
 人類史全体をたどることで、
 我々はどのような存在なのかを明らかにする、
 かってないスケールの大著!』

 本の帯には、
『歴史と現代世界の最大の問題に取り組んだ書』シャレド・ダイアモンド(銃・病原菌・鉄の著者)
『歴史や人類の未来について興味のあるあらゆる人に薦めたい』ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)
『初期の人類がどのように狩猟採集生活から発展し、今日の社会や経済を組織したのかを読み解く』(マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者、CEO)
『進化と文明の歴史を幸福の視点から問い直す』山極壽一(京都大学総長)
『妄想力こそが人類の礎!虚構の上に築かれた人間の壮大な文明の歴史を描ききる!』山形浩生(評論家・翻訳家)
『インデペンデント紙、ガーデイアン紙、フィナンシャル・タイムズ紙、ウオールストリートジャーナル紙、ワシントンポスト紙、フォーブス誌、ネイチャー誌ほか、各紙、誌大絶賛!』
 などといった内容だ。
 
 ちょうど地球の歴史において、三葉虫や恐竜などいくつかの種が何かの要因で地球上に大繁栄してその後、滅びて化石になっていく経過を科学的に観察して記述していくかのように、ホモ・サピエンスの発生から現在までの様子を高い場所から冷静に俯瞰して考察しているかのようだ。

 『本文から引用』

『〜 かつて学者たちは、農業革命は人類にとって大躍進だったと宣言していた。彼らは、人類の頭脳の力を原動力とする、次のような進歩の物語を語った。進化により、しだいに知能の高い人々が生み出された。そしてとうとう、人々はとても利口になり、自然の秘密を解読できたので、ヒツジを飼いならし、小麦を栽培することができた。そして、そうできるようになるとたちまち、彼らは身にこたえ、危険で簡素なことの多い狩猟採集民の生活をいそいそと捨てて腰を落ち着け、農耕民の愉快で満ち足りた暮らしを楽しんだ。
だが、この物語は夢想にすぎない。人々が時間とともに知能を高めたという証拠は皆無だ。〜 実際は、農業革命は人口爆発と飽食のエリート層の誕生につながり、平均的な農耕民は、平均的な狩猟採集民よりも苦労して働いたのに、見返りに得られる食べ物は劣っていた。〜』

 なるほど、やはりそうだったのか、とはっきり理解できた。

 ずっと以前、私は千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館を見学した事があった。歴史の館の入り口から入り順路を進み、縄文時代の部屋から弥生古墳時代の部屋に移っていった時だった。縄文の部屋では縄文の火炎土器などから躍動するような当時の人々の精神の動きを感じたのだが、弥生、古墳時代の土器などに描かれた絵などのような物は、まるで子供が落書きしたかのようになっていて、これは、岡本太郎が言ったように、きっと人々の精神が退行現象を起こしているのだろうなあ、巨大古墳を作るなどの元で、手塚治虫の『火の鳥』ではないが抑圧の生活があったのではないだろうか、一体この精神の退行現象、これは何なのだろう!人間の歴史は進歩の歴史ではなかったのか?と、強く印象に残った体験があり、この本を読んで、やはりそうなのだ、と納得した。

 そんな風に、なるほど、と納得する事が色々とあったのだが、いずれにせよ、急いでザッと読んだだけなので、もう一度ゆっくり読んで、しっかりと内容を理解しなければ、と思っている。

 また、この原作が出版されたのは2011年のようだが、現在のトランプ大統領の出現やヨーロッパの右傾化、東アジアの緊張、など、時代が逆行しているというような現象については、現在、著者はどう考えているのだろう。












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